ヤフーオークションに出品している商品の校正について

校正は校正対象品の仕様確度より、さらに高確度な標準器で
比較試験を実施することですから、同程度の確度仕様との比較試験
は校正では無く、簡単な動作確認程度にしかなりません。同程度の
確度仕様との比較最適調整は論外で下記の悪い事例@のように
誤差を大きくしてしまったり、別の原因で調整校正不良となる場合も
十分あります。基本的には最適調整はメーカ校正で実施する場合が
ほとんどで校正技術やリード線や標準器も良いのを使用して実施
しています。電気計測超精密研究所でもメーカ校正同様に校正不良
とならないように校正は下記に記載のように十分注意しております。
最適調整は校正対商品より良い標準器が無ければ校正になりません


電気計測超精密研究所JCSS、ISO/IECなどの 各種認定業者とは関係ありません。
電気計測超精密研究所は電気計測の超精密研究所ですので認定のための各種書類などが
メンドウな各種認定業者など には興味・必要がありません。
書類上だけの毎年の各種標準器管理などはこちらでは一切必要ありません。
こちらでは毎月〜半年ごとの周期で主要の標準器は再校正・最適調整して現状の誤差を
確認いるためです。異常な経年変化なども確認しています。

安価で校正を実施している一般的な校正業者(一流で無い
各種認定業者)は標準器を
上位?の校正業者に出して誤差が仕様の範囲内にあれば通常1年間は誤差がどれだけ
あっても標準値を基準(誤差無視)として下位の校正依頼品などを校正し指示値を書類に
記載し合否判定するだけとなります。最適調整などは製造社以外は通常実施しません。
標準器が正しく発生・測定しているか?(もっとも重要) リード線の取扱が良いか?
その他も校正での注意点はいろいろありますが上記の2点だけでも校正不良になります。

詳細は
電気計測超精密研究所の基本理念胡散臭い校正業者??が参考になります。

校正済み計測器の校正試験データは、その校正環境での標準器との比較試験データです。
標準器にも少し誤差があるため校正済み
測定器の誤差はゼロにはなりません。
参考例:校正試験データDC10V 10.00000V ユーザ一般使用環境18℃〜28℃にて
年間確度±0.004%としますと、例えば10.00000Vと表示されても実際に正しい校正値
は校正より1年間は09.99960V〜10.00040Vの範囲内になっていると考えられます。
もちろん、メーカ校正またはそれと同等の校正確度レベルでの最適調整・校正が必要です。

校正済み測定器は返却後の通常使用環境での実測値は故障していなければ仕様確度以内
になっていると考えられるだけです。測定値が正常かどうかの判別は3台以上で確認します。
標準器が1〜2台の場合は故障・不都合があってもどちらが故障しているか判別不明です。
電気計測超精密研究所では最適調整、校正時に各標準発生器+標準測定器R(校正1回目)
各標準発生器+標準測定器H(校正2回目)と3台以上の標準器で校正作業を実施しています。

基準器と校正対象品との単純比較校正・点検は校正試験方法・校正確度が良いかは不明
ですが、それなりの校正確認(動作確認程度)は可能な場合があります。しかし、最適調整は
まったく別次元で通常メーカ校正でしか実施しない場合がほとんどで、専門的な校正技術
調整校正試験方法・リード線、校正よりずっと高確度な標準器などが必要になります。
ほとんどの場合、最適調整では各調整項目がセットになっているため、すべての項目で
要求される校正確度が実現出来ない場合の最適調整は実施不可です。よくある悪い例では
ゼロ点だけの調整とか一部の調整だけですと誤差が非常に大きくなったり、校正エラーが
出てしまう場合もありますので、正常な計測器を電子校正破壊となり不良品になります。

標準器はさらに高い確度で校正しています。3458A、R6581についても参考になります。


HP(Agilent)34401Aの校正・調整で詳細な問い合わせがありましたので参考資料としてください。
最適調整に必要な標準器・校正確度(校正対商品の確度1/2〜1/5以下)
校正環境・接続方法・リード線などが不適切な状態での調整・校正は校正不良
となり、調整前より不適切な調整により測定誤差が大きくなる場合があります。
調整はすべての調整項目で適切な確度で実施出来ない場合は調整不可です。
交流電圧は10Hz,1kHz,50kHz周波数で各レンジ適切な調整が必要です。
抵抗1MΩ以下は4WΩ(4端子構造の抵抗標準器)で確度±0.002%以下
10MΩは確度±0.01%以下の標準抵抗器が最適調整には必要です。


参考一例:こちらに在庫しているHP34401A,最適調整は10年以上前、使用状況はあまり
使っていない、保存環境は常温保存を簡単に調整無しで校正してみました。
DC10V 10.00005V 年間確度0.004%の1/5以下の誤差のため調整の必要無し
AC10V 10Hz:9.993V 1kHz:9.993V 50kHz:9.993V 最良年間確度±0.09%
ですから現状でも仕様の範囲内になっていました。調整無しでも仕様の範囲内です。
最適調整は校正確度が±0.05%以下でないと調整前よりも誤差が大きくなる場合があります。
10MΩ 10.0002MΩ 
年間確度0.04%よりかなり小さい誤差のため調整の必要無し
高抵抗における悪い校正例:
10MΩ校正時0.01%以上影響する100GΩ以下のリード線の
絶縁抵抗、シールド線不使用による不安定などがあります。
例えば上記の34401Aを校正済の同型式機種比較調整を実施した場合、悪い事例になります。
悪い事例1:校正済の同型式機種は仕様上DC10Vの基準に対して±0.004%以内と言う
だけで、さらに高い確度の標準器が無ければ現在の誤差は不明であるため、調整対象の計測器
の誤差+0.0005%しか現状は無いのにさらに大きく最悪?調整をしてしまう確率のほうが
かなり高いですから「誤差を大きくした」などとなります。そもそも校正対象品より確度などが良い
標準器がないと正しく 校正出来ているかも不明ですし、校正対象商品より良い標準器も無く
校正済計測器1台のみでは、それが正しいのか?故障しているか?の判断が出来ません。
交流電圧の校正では周波数により負荷誤差など直流よりさらに注意が必要になりますので上記
のように少し誤差があっても調整の必要はありません。交流電圧の最適調整は調整直後は良い
ですが、電源を切り、翌日再校正を実施すると前日校正確度±0.02%で最適調整しても
±0.02%〜±0.04%程度誤差ズレが出ることがあります。ですので校正確度±0.02%で
最適調整すれば最終的に±0.05%以内の誤差には出来ることになります。
悪い事例2:校正済の同型式機種は仕様上AC10Vの基準に対して±0.09%以内と言う
だけで、さらに高い確度の標準器が無ければ現在の誤差は不明であるため調整対象の計測器
の誤差−0.07%で、さらに大きく最悪?調整をしてしまい仕様ハズレにする校正不良にする
確率もかなり高いですから「最悪、校正合否判定を否にした」などとなります。これは校正済品
の実測校正値(表示10.000)が正しい値は9.995とした場合、最悪?調整を実施し、その他
の校正不良要因(安物のリード線、負荷効果など)で−0.05%ズレて校正されると正しい
値で最悪?調整前は9.993だったのに最悪?調整で9.990と仕様範囲外にされました。

KEITHLEY 2700の校正・調整での参考資料としてください。 
調整はすべての調整項目で適切な確度で実施出来ない場合は調整不可です。

調整項目でゼロの調整が必要ですが専用の部品で正しくゼロ校正出来て
いるかの確認が必要で確認にはゼロ測定機能が一桁良い標準器が必要です。

直流電圧は特に10Vは年間確度±0.0035%と高確度なため校正・調整では
確度±0.0007%以下の
直流電圧標準器が必要になります。一番基準となる
10Vレンジの直線性試験も
電気計測超精密研究所では実施しています。
直線性仕様確度は±(0.0002%+0.0001%)となっていますので
直線性試験を実施するには、この仕様確度の1/2以下の短時間安定度を
実現出来る標準器が必要になります。
電気計測超精密研究所
では短時間
安定度±0.0001%以下でデジタル+物理標準器を使用して確認しています。

直流電流は〜3A各レンジにより年間確度±0.05%〜±0.1%程度ですが
校正・調整では各レンジ年間確度の1/5以下の直流電流標準器が必要です。
電流測定では発生器〜標準器〜校正品〜@と3つ以上直列に接続しますと
接続方法により各機器からの漏れ電流、その他の理由などで校正不良
電流が不安定になる場合がありますので十分注意が必要です。

交流電圧は1kHz,50kHzの周波数セットで各レンジ適切な確度で調整が
必要です。保存環境が悪い、外観程度が悪い、故障、校正不良など
以外、ほとんどの場合で年間確度外に大きな誤差のある場合は
経験上少ないため、確度±0.05%以下の交流電圧標準器が無い場合の
調整は実施不可です。10mV,1kHzも調整・校正には必要になります。

交流電流も100mA,1A,2A各1kHzで調整・校正で必要です。
発生器〜標準器〜校正品〜@と3つ以上直列に接続しますと接続方法に
より校正不良になる場合がありますので十分注意が必要です。(下記参照)

抵抗1MΩ以下は4WΩ(4端子構造の抵抗標準器)で確度±0.002%以下
10MΩは確度±0.01%以下の標準抵抗器が最適調整・校正には必要です。


電流は計測器を直列に接続しますと何台でも直列接続測定出来そうですが実際
にはいろいろな問題が出てきてうまく測定出来ないことがあります。
直流電流では計測器からの漏洩電流などが問題になる場合が多いです。
交流電流は測定器の位置により測定誤差大?のような現象が出ますので要注意
です。この問題は1mA以下で誤差大になるようです。実際に試験してみました。
HP3458A(1)〜HP3458A(2)〜アドバンテストR6581(1)〜アドバンテスト
R6581(2)電流接続はこの順番で交流電流発生器HI側をHP3458A(1)の電流
端子へ接続し、順番のように直列に接続し最終R6581(2)のCOM端子が交流
電流発生器LO側に接続して1kHz、100.00uAを測定してみました。
順に100.06〜99.93〜100.05〜101.45と4台ともおかしな測定値です。
もちろん、交流電流発生器と各単独で測定した場合は99.99〜100.01です。
これは電流が小さくなると誤差もどんどん大きくなるようです。

アドバンテストR6552の校正・調整で詳細な問い合わせがありましたので参考資料としてください。
一般的には校正だけの話では製造者による校正以外は調整を含みませんが、こちらでは
最適な調整が可能であれば出来るだけ最適調整を実施しております。校正・最適調整を
実施する場合、一般的には年間確度の1/3以下の標準器が必要です。R6552
取扱説明書の校正・調整項目を見ますと例えば直流電圧で標準器の要求確度は±0.00075%
と記載されており当然のことながらトレーサビリティが明確で校正済の要求確度を満足した
標準器で正しく校正されていなければ正しい検査・校正・最適調整にはなりません。
直流電圧では30mVレンジがありますので正確な分圧器などが必要になります。
直流電流では±0.03%以下の発生確度が必要です。3Aの試験もあります。
交流は電圧・電流ともに1kHz指定での調整になっており、校正点検時は30mV〜700V
(20〜100kHz)などの試験も実施致します。抵抗は4WΩ測定では最低限±0.005%
確度の100Ω〜1MΩが必要で、10Ωと10MΩは±0.01%確度が必要です。調整は4WΩ
モードのみで調整しますので2端子型は使用出来ず、正確な4端子型の標準抵抗器が必要です。
使用状態や最適調整された時期などによりますが、年間確度の1/2以下の標準器が無い場合
調整は実施しないほうが実際の測定値では良い場合がほとんどで、正しくない調整が実施
されてしまい結果的に校正不合格になっている可能性も十分あります。よくある校正不良では
絶縁の不十分なテストリードを使用して高抵抗測定校正不良や低電圧不安定などその他
いろいろ校正不良になる原因がありますので正しい校正、調整の実施はそれなりの高い確度の
標準器が必要なだけでなく、いろいろな校正実施中の注意が必要ですので簡単ではありません。
同程度の測定確度をもった計測器の比較試験はその測定確度より、はるかに高い確度を必要とする
直線性試験などは出来ませんし、同じ誤差の方向で測定値がズレているなどがあるため校正ではなく
それなりの測定値?が表示しただけとなります。こちらでは5台以上の標準器を使用して
(8桁半DMM、マルチファンクションキャリブレータ、0.002%確度標準抵抗器など)
試験しています。こちらでは例えば直線性試験は内部基準となるDC3000mVレンジ
で実施しており相対確度±0.0001%以下で校正試験を実施しております。問題が無ければ
基準に対してのズレは0000.00mVの最後の桁が±5以内になることが多いです。
しかし、未検査または試験確度が不十分の場合、故障・不都合がわからないことがあります。
これは一例であって単純に線をつなげば校正出来るわけではありません。交流電流は300uAから
3Aを安定して発生出来る標準器が必要になります。調整は全レンジで実施が普通です。
計測器の校正・試験では試験確度内の有効な桁数で無ければ表示桁数が多いだけでは
まったく意味がありません。基準となる校正確度が非常に重要です。校正・最適調整では
どの程度の基準確度で校正されたか根拠のある明記が必要です。同じ型の測定器、確度0.02%を
基準に校正した場合、校正された計測器は校正確度0.02%+自身の確度0.02%=0.04%が
総合の測定確度となる場合があります。不適切な調整を実施しなければ校正対象自身の確度0.02%
以内になっている可能性が高いです。計測器を多数扱っていますが、故障を除いて、実際に
校正環境条件(振動・汚染・校正周期)の悪い計測器でない限り大きなズレは少ないことが多いです。

製造社にもよりますがゼロ点だけの校正やフルスケール付近での校正だけは基本的に出来ません。
ゼロ点だけの校正はゼロになっているか?を確認出来る校正技術・測定器が必要で簡単に誰でも
出来るわけではありません。ゼロ点だけは標準器もいらないし簡単に出来るだろう?と安易に実施
しますと、一例としてフルスケール付近の校正を正しく実施していないため計測器仕様の数倍のズレ
になってしまうなどがありますので多少計測器仕様以外に誤差が大きくなっているとしても正常動作品
を電子的に破壊することになりますので十分注意されてください。校正エラーの場合は正しい校正と
校正手順で使用可能となる場合がありますのでお問い合わせ下さい。(修理は基本的に出来ません)

一般ユーザで最適調整校正を実施してみたい、誤差を小さくしたい、などがありましたら最適調整校正
対象機器型式(例:HP34401A)、どの機能か(例:DCVのみ)、基準となる標準器と確度(アドバンテスト
R6161を使用、最良確度0.005%)、リード線の接続状態(単独か複数か)、リード線の製造メーカ
リード線間の絶縁抵抗値、その他詳細が必要です。
回答は技術的な内容のため詳細回答は有料ですが、ごく簡単な回答は無料の場合があります。
(上記例の参考回答:34401Aの確度が最良0.004%のため調整すると誤差が大きくなる可能性大)
校正・最適調整は専門的な知識、経験、現場実績豊富な指導者、相応の標準器がすべて必要です
フルーク社製テストリードセット標準器用を使用して校正しています。数百円のテストリードでは無く
定価で5万円以上する超高級品でppm校正レベルでの校正も可能なシールドテストリードです。
ただリード線を標準器とつなげば正しい校正が出来るわけではありません。


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