電気計測超精密研究所 標準部 トレーサビリティ詳細
2022.12.21 更新
電気計測超精密研究所の照合用標準器の中でも、最上位基準となる標準器は
フルーク 732A(DC10V)、esi SR104(10kΩ)などですが、
毎年公的機関2で校正済です。
過去に公的機関1と公的機関2との
2カ所で、比較・校正試験を数回実施致しました。
実際の比較試験では非常に良い結果であったため、公的機関2での校正でも問題ありません。
公的機関2ではJEMICで毎年直接校正
されている標準器の経年変化・履歴などの安定度も
かなり高くこちらの照合用標準器も同様に
非常に安定度が良いです。
電気計測超精密研究所では、メインの照合用標準器(主にHP 3458A(S1))が万が一
故障した場合などに即対応するため、電気計測超精密研究所のサブ照合用標準器もあります。
(HP 3458A(S2)、HP 3458A(1)、HP 3458A(2)、アドバンテスト R6581×2台)
上位標準値などを別々の所から校正し、それらの比較・校正試験も実施しております。
メーカ校正済HP 3458A(S1)(アジレント社発行の校正証明書・成績書など有)
アドバンテスト R6581(2007年5月メーカ校正済)
サブ標準器、KEITHLEY 2001(2)(KEITHLEY社校正品)や確認用サブ標準器
KEITHLEY 2000(2)(KEITHLEY社校正品)などとの比較など
なお、HP 3458A(S1)のアジレント社校正値と電気計測超精密研究所の基準値との差は
非常に小さくなっています。また、同様に2007年5月メーカ校正済のアドバンテスト R6581
との比較でもDC10V、10kΩともに非常に小さくなっています。
現在、HP 3458A(S1)、HP 3458A(S2)(高安定度仕様:opt002・2台)および
HP 3458A(1)、HP 3458A(2)(標準仕様・2台)で標準値を管理しております。
(標準値:直流・交流・電圧・電流・直流抵抗)なお、さらに高精度な最上位の標準器が
今後の基準となる予定です。(フルーク 732A・DC10V、esi
SR104・10kΩ)
その他の標準値(周波数・温度・湿度・気圧・照度・キャパシタンス・電力)なども一般的
な機器を使用してそれなりの標準値の維持管理をしています。
検査・校正は信頼のある実験・試験・検査をするためです。
製造メーカなどに関係なく、訳の分からない(検査・校正されてない)マルチメータなどでは
どんな実験・試験・検査をしても、マルチメータが正しく動作・測定しているかどうかがはっきりと
わからないため、どちらが正しいのかがわかりません。
また、マルチメータが万が一故障していますと間違った指示値などのため重大な事故になる
可能性もあります。もちろん取扱説明書にも確度の維持と安全確保のため一年(又は半年)に
1回は校正・点検を実施してくださいと明記されています。
「動作品」などと明記されている製品の場合でも、機器の電源は普通に入るが
測定値が正確に表示されているかは不明なことがあります。
マルチメータなど機器の検査・校正にはそれなりの検査・校正用機器が必要です。
検査・校正用機器もさらに上位の検査・校正用機器で検査・校正の必要があります。
このようにトレーサビリティが確立・明記されていることも必要です。
(「完全動作品」、「検査・校正済」などと明記する場合です。)
公的機関(試験所:JCSS校正事業、電気等)の試験設備
電気計測超精密研究所のトレーサビリティ体系図詳細
直流電圧のトレーサビリティ
直流抵抗のトレーサビリティ
国家標準:産業技術総合研究所(AIST)、NIST(アメリカ)、その他 |
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公的機関:日本電気計器検定所(JEMIC) |
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公的機関2(試験所:JCSS校正事業、電気等):主な使用標準器 フルーク 742A 10kΩ
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電気計測超精密研究所の照合用標準器
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校正用・作業用測定・発生器 |
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基本測定量 直流抵抗 |
直流電流のトレーサビリティ
交流電圧のトレーサビリティ
国家標準:産業技術総合研究所(AIST)、NIST(アメリカ)、その他 |
公的機関:日本電気計器検定所(JEMIC) |
公的機関2(試験所:JCSS校正事業、電気等):主な使用標準器 |
電気計測超精密研究所の照合用標準器 |
校正用・作業用測定・発生器 |
基本測定量 交流電圧 |
交流電流のトレーサビリティ
国家標準:産業技術総合研究所(AIST)、NIST(アメリカ)、その他 |
公的機関:日本電気計器検定所(JEMIC) |
公的機関2(試験所:JCSS校正事業、電気等):主な使用標準器 |
電気計測超精密研究所の照合用標準器 |
校正用・作業用測定・発生器 |
基本測定量 交流電流 |
周波数のトレーサビリティ
国家標準:通信総合研究所(CRL) |
日本アジレント・テクノロジーサービスセンタ、照合用標準器:5071A |
日本アジレント・テクノロジーサービスセンタ、計測器校正用標準器 |
電気計測超精密研究所の照合用標準器 |
校正用・作業用測定・発生器 |
基本測定量 周波数・周期 |
*周波数の発生・測定精度はGPS等を使用した機器を使えば、0.00001ppm以下も
実現可能ですが、
「トレーサビリティ」は?と言いますと、問題点が多いようです。
例えば、どういう経路で校正されたかが明確に分からない、ロックしていない状態では?
などです。さらに、正しく動作しているかを確認するには発生精度が同等品または
上位の基準器などで比較・確認することが必要ですが、容易ではありません。
5071Aまたは同等品などの動作確認用などにこれらを使用することは十分に価値があります。
基準器の信頼性を高めることに使用出来ると考えています。
参考用としてGPS 標準クロック発振器 10MHz を導入致しました。(2016.8)
アマチュア使用でしたら容易に発生精度0.0001ppm程度を実現出来る方法もあるようです。
それはテレビの受信信号を使いますので安価・容易に高安定度・精度の基準信号源となります。
カウンタなどの校正・動作確認に使用出来ますが、確実に良いかは不明ですので参考値です。
電気計測超精密研究所では、トレーサビリティを重視していますので周波数については
研究・専門外ですが一般的な測定精度は必要ですので、高安定オーブン付カウンタ
HP 53131A(2)とHP 5334Bを使用して基準値を管理しています。
(参考値:HP 53131AとHP 53131A(2)の基準値(10MHz)のズレは±0.01ppm)
(参考値:HP 53131A(2)とHP 5334Bの基準値(10MHz)のズレは
+0.04ppm)
*GPS 標準クロック発振器 10MHz入力時HP 53131A(2)の測定値は−0.05ppm
短時間安定度はGPS基準にて ±0.0001ppm/分 程度となっています。(GATE10s)
標準温度計のトレーサビリティ
国家標準:計量研究所(NRLM)、その他 |
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電気計測超精密 研究所 照合用標準器 VAISALA HMP233L 温度・湿度変換器 |
アジレント・ |
佐藤計量器 製作所 |
オムロン |
電気計測 超精密研究所 照合用標準器 基準温度計 8本組 ヤマト科学機械 −56〜360℃ |
電気計測 超精密研究所 照合用標準器 温度測定用 プローブ HP E2308A (2本) |
標準温度計 0〜50℃ 最小目盛 0.1℃ |
デジタル 温度計 (電子 体温計) MAT− 100L |
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校正用・作業用測定器 |
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基本測定量 温度 |
標準露点計・標準湿度計のトレーサビリティ
国家標準:気象庁(JMA)、その他 |
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ヴァイサラ株式会社 |
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電気計測超精密研究所 |
株式会社 タニタ |
エンペックス気象計 株式会社 |
高精度温湿度計TT−492 | スーパーEX温度・湿度計 | |
タニタ 高精度温湿度計TT−492 / エンペックス スーパーEX温度・湿度計 ( 常用標準各2個) |
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校正用・作業用測定器:高精度温度・湿度計、その他 |
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基本測定量 露点・湿度 |
標準気圧計のトレーサビリティ
国家標準:NIST(アメリカ) | 気象庁(JMA) |
ヴァイサラ0yj計測標準室(MSL) FINAS(K008) 重錘型圧力計 Ruska2465 |
財団法人 気象業務支援センター |
ヴァイサラ株式会社 デジタル気圧計 PTB200AD 絶対精度±0.1hPa |
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電気計測超精密研究所の照合用標準器 ヴァイサラ PA−10(2) 電気式気圧計(指示) |
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校正用・作業用測定器(照合用標準器の予備用) |
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基本測定量 気圧 |
標準照度計のトレーサビリティ
国家標準 |
公的機関2(試験所:JCSS校正事業、電気等):主な使用標準器 標準電球など |
校正用・作業用測定器 |
基本測定量 照度 |
標準交流抵抗、インダクタンス、キャパシタンスのトレーサビリティ
国家標準:産業技術総合研究所(AIST)、NIST(アメリカ)、その他 |
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公的機関:日本電気計器検定所(JEMIC)、アジレント・テクノロジー、その他 |
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公的機関2(試験所:JCSS校正事業、電気等) | |
電気計測超精密研究所の照合用標準器/測定器 HIOKI IM3570 |
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校正用・作業用発生器/測定器 YEW 2786(2S)、その他 |
校正用・作業用発生器/測定器 |
基本測定量 交流抵抗、インダクタンス |
基本発生・測定量 キャパシタンス |
標準直流電力/交流単相・三相電力のトレーサビリティ
国家標準:産業技術総合研究所(AIST)、NIST(アメリカ)、その他 |
公的機関:日本電気計器検定所(JEMIC) |
公的機関1(試験所:JCSS校正事業、電気等) |
電気計測超精密研究所の照合用標準器 HP 3458A(S1)・(S2)・(1)・(2) マルチファンクションキャリブレータ 9000 照合用交流標準分流器(0.01Ω) |
電気計測超精密研究所の照合用標準器(標準電力測定) YOKOGAWA WT130(253503) YOKOGAWA 2533 |
校正用・作業用測定器 |
基本測定量 直流/交流単相・三相電力(有効・皮相・無効電力、力率、位相) |
@ NIST:National Institute of Standards & Technology
(USA) 米国標準技術研究所
AIST:産業技術総合研究所 (旧 ETL:電子技術総合研究所 )
JEMIC:日本電気計器検定所
NRLM:計量研究所
JMA:気象庁
CRL:通信総合研究所
HP 3458A(opt002・2台、optなし・2台)のトレーサビリティ
国家標準:産業技術総合研究所(AIST)、NIST(アメリカ)、その他 |
公的機関:日本電気計器検定所(JEMIC) |
電気計測超精密研究所の照合用標準器 |
基本測定量 直流電圧、直流電流、交流電圧、交流電流、直流抵抗 |
KEITHLEY 2000(2)のトレーサビリティ
国家標準:NIST(アメリカ)、その他 |
KEITHLEY サービスセンター United States / USA |
KEITHLEY サービスセンター 日本 / Japan |
電気計測超精密研究所の確認用サブ標準器 |
基本測定量 直流電圧、直流電流、交流電圧、交流電流、直流抵抗、周波数 |
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